昨日は仕事でお世話になったフランス人のエンジニア社長が率いる開発会社へお邪魔してきた。
久々のご挨拶+情報交換&メシのつもりが、気がついたらソーシャルゲーミングにおけるマーケティングの大勉強会(というかおれがひたすら授業を受ける形に近い)になっているという、とても刺激的な内容に発展。
すでにほとんどのソーシャルゲームプロバイダーからすれば、トライ&エラーの中で当たり前のノウハウになっているのだろうが、実際にソーシャルゲームのタイトルを自社で開発運営しながら、ユーザーのあらゆる行動データを取得し、さらにそれらを質の高い内容へと磨き上げながら、いかに良いタイミングで次の行動へと移させるか。
その行動がどのような顧客満足へと繋がり、顧客満足を生み出すアイテムやルールのゲームバランスはどこに設定すればよいのか。
そして、これらのデータから、ユーザーが持続的な満足を得ながら歩き続ける道はどのように組まれ、どのような分岐があるのか。
すべてはデータ分析とトライ&エラーの世界。
そしていかにコストを抑えながら“失敗”をし、学んだことをすぐに反映できるシステムにしていくかも、とても重要な要素。
adtech tokyoでもBig Dataトレンドの中での組織的マーケティングマネジメントのあり方が話されていたが、ゲームの流れの中でユーザーにより多くの課金を促すための分析は、最もサイクルの早いマーケティングの一つだろう。
(ちなみにZyngaのプラットフォームなんて一日に100TBを超えるユーザーデータを生み出すそう。そして大抵のソーシャルゲームはプレイ開始後から20日程度でゲームの世界に慣れてくるそう。その間に膨大なユーザー行動データを頼りにチューニングするわけだから、あ〜大変。。。)
こうした取り組みはソーシャルゲームだけでなく、商品開発やコミュニケーションの構築と分析でも、本来は同じこと。
プロダクト一つを取っても、こうした顧客満足のための道をうまく生み出せている商品が、ユーザーに選ばれているのではないか。
例えばiPhoneだって、ハードウェアは誰でも簡単に使えるように設計しつつ、個々が使っていくうちに必要なアプリをインストールしユーザー独自のものにカスマイズされ、最終的にはその人にとって非常に満足度の高い状態となっていく。
アップルは、第三者が出すアプリをユーザーにとって満足度の高い水準に保つというゲームバランスをコントロールしているのに近い。
広告コミュニケーションでも本来は同じことで、生活者に対してどのような接触の機会を持ち、態度変容させ、どのような分岐点を経て次の行動へとつなげていくか。
そしてそれは全体としてどんな道になっているのか。
本来はトライ&エラーを重ねながらコミュニケーションを築いていってもよいハズだが、残念ながら商品を売るためのプロモーションには時間的制約があり、その中での一発勝負というのがほとんど。
過去のナレッジを生かそうにも、組織的な経験を、まったく異なる分野の広告商材に生かすのは意外と難しい。
さらには、結局コミュニケーションを担当する広告会社とメーカーは別の会社であり、アウトソーシングしている以上はマーケティングの全てを担当することはできない。
そこには時間的な遅れと予算上の都合が必ず発生する。
そしてデータとクリエイティブはまだまだ相性が悪いのが現状。
人間的な側面もあるとは思うが、Big IdeaとBig Dataは果たして混在し得るものなのだろうか。
コア・インサイトを中心にコミュニケーションを軸に考え、データは後回しなのか、それともBig Dataを元にしたSmall Ideaを連発していくのか。
自分でもまだよく分からない部分が多いが、コミュニケーションの分野にいる人間がソーシャル時代のデータにまだまだ着いていけてない間に、第三者広告配信や間接効果分析のような、様々なデータ分析の仕組みが構築され、やがては自分たちの分野もそういったシステムに取って変わられているのかもしれない。
ここは広告会社がRed Oceanから抜け出す上で乗り越えないといけない課題の一つなんだと思う。
これ以外にもワークバランスや会社のあり方など様々な話をすることができたが、ほんと人柄含めてとても共感できる内容。
ちなみにその会社は約9割が外国人。社内では英語やフランス語、中国語にベトナム語まで飛び交う、とてもユニークな環境。
海外に出て行く日本人がとても意欲的であるように(全員ってわけではないが)、日本に来て何かをしようと考える外国人の人達も、とても意欲的で新しい考えを持っている人達が多いんだと思う。
2011年11月5日土曜日
2011年9月29日木曜日
世界中の山好きにとっての位置ゲー。 登頂した感動を記録・シェアできる「Peak Hunter」
僕は山登りが好きなのだが、山で電波の繋がらないiPhoneはけっこう致命的。
山頂でドコモケータイを使ってるやつが電話で「いま山頂だよー」とか話してる中、こちらはというとせいぜいデジカメくらいにしか役立っていない、という状況。。。これで遭難でもしたらヤバいよなー。
が、電波がなくてもGPSベースで動く面白い山用アプリを見つけた。
Peak Hunterは山の頂を踏んだことを記録し共有する登山専用Foursquareのようなもの。
世界各国のあらゆる山が登録されていて、山頂から100m以内に入るとサーバ上から引っ張ってきた山の名前と照らし合わせ、自分のLogbookに登頂した山として記録される。
Logbookには山の名前や標高、その時撮影した画像などを全て記録することができ、山行の行程を残すことができる。
他の山を検索して、過去に誰が登頂しているかも見れるし、その人が他にどんな山を登ったかも分かる。
そもそも山はゴールである山頂に着くことが目的になってくるので、そこで位置情報登録をするのはごくごく自然なこと。
そう考えると、これこそほんとの位置ゲー(登山者にとっては)なんじゃないかなと思えてくる。
ちなみにこのアプリはヨーロッパの老舗アウトドアブランドMAMMUTがスポンサードしている。
MAMMUTは他にも山で使える機能的なアプリを出しているが、登山する人が誰しも持つ、「登頂した喜び」や「山の中での感動」が共有できる永続的なデジタルサービスを、アウトドアウェア・ブランドが支えているのは素晴らしい。
まさに“サービスとしてのコミュニケーション”を実現している良い例だと思う。
Peak Hunter
山頂でドコモケータイを使ってるやつが電話で「いま山頂だよー」とか話してる中、こちらはというとせいぜいデジカメくらいにしか役立っていない、という状況。。。これで遭難でもしたらヤバいよなー。
が、電波がなくてもGPSベースで動く面白い山用アプリを見つけた。
Peak Hunterは山の頂を踏んだことを記録し共有する登山専用Foursquareのようなもの。
世界各国のあらゆる山が登録されていて、山頂から100m以内に入るとサーバ上から引っ張ってきた山の名前と照らし合わせ、自分のLogbookに登頂した山として記録される。
Logbookには山の名前や標高、その時撮影した画像などを全て記録することができ、山行の行程を残すことができる。
他の山を検索して、過去に誰が登頂しているかも見れるし、その人が他にどんな山を登ったかも分かる。
そもそも山はゴールである山頂に着くことが目的になってくるので、そこで位置情報登録をするのはごくごく自然なこと。
そう考えると、これこそほんとの位置ゲー(登山者にとっては)なんじゃないかなと思えてくる。
ちなみにこのアプリはヨーロッパの老舗アウトドアブランドMAMMUTがスポンサードしている。
MAMMUTは他にも山で使える機能的なアプリを出しているが、登山する人が誰しも持つ、「登頂した喜び」や「山の中での感動」が共有できる永続的なデジタルサービスを、アウトドアウェア・ブランドが支えているのは素晴らしい。
まさに“サービスとしてのコミュニケーション”を実現している良い例だと思う。
Peak Hunter
登録:
投稿 (Atom)