2010年6月29日火曜日

微分帳という言葉遊び

久々のブログです。

最近twitterばっかりですっかりブログを書かなくなってしまった。
まわりの人もそんな人が多いが、twitterばっかりだと短いことしか書かなくなっちゃうので慣れ過ぎもよくないような。

そんなことでひさびさに書いてみるわけだが、先週末、ボランティアを始めた地元のアート展覧会場で文章の練習になりそうな面白いアートを見つけた。

宮田篤さんというアーティストによる「微分帳」という名の作品。

紙とペンだけのシンプルな作品だが、鑑賞者とインタラクションすることを前提としている。

仕組みはこんな感じ。

まず、二つに折った紙をページとして見立て、表、中、裏に、それぞれ文章を書いていく。
例えば:
P1 みんなで
P2 パンを
P3 買って
P4 食べた

これだけで文章として成立するが、その紙の真ん中にもう一枚同じような紙を入れると、とたんに本として空白のページが増えることになる。

別の人が、間にどんな言葉が入るかを考えながら、空白の紙に言葉を書いていく。
P1 みんなで
P2 パンを

P3 持ってきてくれたが、
P4 ジャムがなかったので
P5 近くのスーパーへ
P6 立ち寄り、ジャムを

P7 買って
P8 食べた

文章はこんな感じ感じで細かい描写が加わりながら展開していく。
まさに微分・積分の微分のごとく、どんどん細かくブレイクダウンされていくわけだ。

しかもすべて別の鑑賞者によって行われるので、すべて別の形で展開されていくから面白い。

本人の話では、微分されていくだけでなく、文章がさまざまな要素を身につけていくことで
“美文”になっていく、という意味も入っているとのこと。


これはアートとしてもちろん面白いのだが、文章力のトレーニングとして、複数人数でやってみてもいいのではないか??

普段の仕事では表現力や言い回しなどにおいて国語力的なものが求められると同時に、細かい設定やシナリオ作りなど想像力をめいっぱい使うことももとめられるため、こういう遊びを普段からやってると、企画書作りでも役立つかもしれない。


今度みんなで試してみたいと思う。


実際の作品は、あざみ野アートフォーラムにて展示中です。

0 件のコメント: