2013年1月6日日曜日

未来思考と環境志向

気づけば1年間、ブログを更新していなかった。。。


ちょうど1年前に転職し、広告代理店のプランナーからメーカーの研究開発部門での企画職へと変わり、身の回りや環境の変化に翻弄されること半年間、なんとなく慣れてきたかなーと思えるようになった3ヶ月間、そして俄然面白くなってきた後半3ヶ月を経て1年が過ぎ、ようやくブログ記事でも書こうかなと思えるようになってきた。
しかしFacebookには書き込んでるな。。。


10年間、広告代理店でデジタル領域の企画を経験したが、一時期はゲーム/CP企業に出向していたこともあったので、異業種へ行くことは慣れていたつもりだったのだが、黒物家電メーカーの研究開発部の異世界っぷりには、正直圧倒されまくりだった。
業界の違いについていろいろ書くつもりはないので、そこらへんは置いておくとして、考えや思考の変化について記録しておきたい。



今の自分の仕事は、自分たちが開発している技術を用いてどのようなサービスやプロダクトに落としこめるか、そしてそれらがエンドユーザーのライフスタイルをどのように変えていくかを企画/デザインすることだ(もちろん逆からのアプローチもある)。
こういう仕事と向き合うことで考えるようになったのが、「日々の生活の豊かさ」について。


人々の将来はどうあるべきか。
どのようになれば豊かな未来だと言えるのか。
そもそも社会や人々の意識はこれからどのように変化していくのか。
その中で自分たちがテクノロジーを使って実現できること、提供できる価値はなんなのか。。。
そんなことをひたすら考えるようになった。


未来は自分や家族、大切な人達に関わること。当然身の回りだけでなく、先進国から現在発展途上の国や地域の人々まで関わる。
最もミニマルな生活環境から、より大きな地球規模での環境まで意識する必要がある。


特にここ数年は山へ登ることが多くなったこともあり(ちなみにこの記事も山小屋で書いてる)、街での生活と自然の中での生活、未来と自然環境との関わり合い、その中での豊かな生活のあり方はどうあればいいか、といった事への意識がとても強くなった。


以前はこういったことについてここまで向き合うことはできなかった。向き合う余裕と余力を残す能力がなかったと言った方がいいのだろう。
もちろん広告業界の優れたプランナーやディレクター、”先生”クラスの偉人たちは、みんな「生活者視点」で考えているし、生活者の今と未来を鋭い感覚で捉え、素晴らしい企画に落としこんでいる。
自分も、生活者にとって本質的な価値となるサービスをコミュニケーションの中で提供することで、結果的にクライアント企業にとってもプラスになることを最も意識しながら企画してきた。


ただ、(言い訳がましいのを承知で言うと)仕事領域がデジタルコミュニケーション/プロモーション分野の中では、すでに何らかの商品やサービスがある中でスタート、あるいはすでに企画の方向性が出ている中でスタートするため、より本質的な部分から考え始めることはなかなか難しかった。


今はコミュニケーションの手前にある、モノやサービスを作る場所にいる。
実際にはこの時点で、生活者とのコミュニケーションは始まっていると言っていい。
この中で社会の変化を感じながら、促したり、より良い方向へと流れを作っていくことを深く意識していくと、正直マーケティングやコミュニケーション、プロモーションなんてどーでもいいのではないか、自分の興味分野はそこではないのだな、ということに気づいた。(もちろん、コミュニケーションやプロモーション企画を考えるのは今も好きです)


競合に勝つとか、世の中をあっと言わせるとか変えていくとかよりも、人と環境にとってより豊かな未来の姿を提示し、実現していきたい。広告代理店にいた時の、感覚のズレとの暗黙の調整みたいなものがここに来てフッと和らいだように感じた。
そして今は、モノを作っている会社にいるからこそ、物質的ではない豊かさを追求していきたいとも感じている。


どのような環境においても、日々の生活において気持ちがenhanceされ、充実感を感じることができるような日常を描き、実現していきたい。


そんなことを考えながら、2013年もさらに楽しみたいと思う。



今年もよろしくお願い致します。


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