2008年11月28日金曜日

「チャロー インディア」のパワー


森美術館で開催中の「チャロー! インディア」展へ行ってきた。


インド在住のアーティストによる作品を集めた展覧会だが、
今現在テロが起こっているからこそ見ておくべき。


驚異的な経済発展が続く一方、多くの人がいまだ貧困の中で
取り残されている現状に対する苛立ちがとてもよく伝わってくる
作品のパワー上と、欧米にはない強烈な色彩感覚のカッコよさに
始終ヤラれっぱなし。

生々しく表現されたインドのスラム街のオブジェとその隣の大窓から
見える東京の夜景の対比が素晴らしい。
思わず「なんなんだ東京って?・・・」と考えさせられる。

でっかいコインのオブジェと一緒に添えられた二つの相反する記事。
一方は「インドの端から端までの長距離電話がなんと1ルピーです!」
という広告記事の裏には、
たった2ルピー分の給食を払えず自殺した女の子の新聞記事が。
シビれます。

さらにはスクリーンに映し出された自分の影に、次々と街のゴミが
引き寄せられ、次第にガラクタの山が形成されるというインタラクティブアート。
これはよく出来てる。


環境が創作にもたらすインパクトと推進力の凄さを実感するとともに、
今の日本のなんとな~く漂う生ぬるさみたいなものとのギャップを
感じた。

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