2008年3月28日金曜日

湯川さんのお話を聞きながら・・・

社内講演会で湯川さんのお話を聞くことができた。


恥ずかしながら湯川さんの講演を聞くのは初めてだったのだが、非常にシンプルかつ鋭い視点で切り込んでくる内容に、思わず「ははぁ~」と聞き入ってしまった。


「IT革命の本質は、20世紀のマス文化で失った個に対するきめ細かなサービスを、テクノロジーを使って取り戻すこと」とか、「広告の究極の姿とは、さざえさんちの家族構成から趣味嗜好までを知り尽くしている、三河屋さん的コミュニケーション・サービス・セールス」などなど、興味深い言葉がたくさん聞けた。

今後は三河屋さん的コミュニケーションを進めていくためのテクノロジーの習得とインフラの整備・確保が、広告活動の中でも重要な要素になってくる、という話だが、一方で「でも当然広告代理店の人にとっては、こんな未来は楽しくないんじゃないでしょうか」という湯川さんの言葉、社内の人たちにどう響いたのかがけっこう気になります。


仮に生活者への最適なコミュニケーションを可能にする各テクノロジーやインフラをつなぎ合わせた状態を、体の中の骨や血管や内臓で構成された骨組みだとすると、それを覆う皮膚も当然必要で、その皮膚の色や質感は、当然そのコミュニケーションに合わせてデザインしなければいけないし、そこにコミュニケーションのパーソナリティが表れるのだと思う。

この“皮膚”のデザインこそ、広告会社の仕事の醍醐味であって、面白みが感じられる部分なんじゃないか??


既存メディアで食いにくくなる以上、一定の収益が上げられそうな新しいメディア・インフラを確保することは絶対に必要だが、同時にインフラ全体を包み込む全体コミュニケーションを提案して、お金がもらえる存在であることができれば、まだまだ広告会社もおもしろい存在であり続けられるんじゃないかなと思う。(ちょっと楽観的すぎるかな・・・)

それでもって自分もそんな存在になれればなぁと、講演を聞きながらぼんやりと考えたりしてしまいました。。。

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